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積上
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つみあ
以前の
少年も
手傳つて、これから
包を
解いて、
人參を
卓子一杯に
積上げる。
異香室内に
滿つ——で、
尊さが
思遣られる。
見て
居るとも知らず
源八は
餅を
取上げ二ツに
割て
中の
餡を
繰出し、
餡は
餡餅は
餅と
両方へ
積上げまして、
突然懐中へ
手を
突込み
暫くムグ/\やつて
居たが
此の
積上げられたる
雜具の
上に、
毎でも
烟管を
噛へて
寐辷つてゐるのは、
年を
取つた
兵隊上りの、
色の
褪めた
徽章の
附いてる
軍服を
始終着てゐるニキタと
云ふ
小使。
こゝに、おみき
所と
言ふのに、
三寶を
供へ、
樽を
据ゑ、
緋の
毛氈に
青竹の
埒、
高張提灯、
弓張をおし
重ねて、
積上げたほど
赤々と、
暑くたつて
構はない。
この
積上げられたる
雑具の
上に、いつでも
烟管を
噛えて
寐辷っているのは、
年を
取った
兵隊上りの、
色の
褪めた
徽章の
附いてる
軍服を
始終着ているニキタと
云う
小使。
與吉は
薄暗い
中に
居る、
材木と、
材木を
積上げた
周圍は、
杉の
香、
松の
匂に
包まれた
穴の
底で、
目を
睜つて、
跪いて、
鋸を
握つて、
空ざまに
仰いで
見た。