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積重
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つみかさ
ふりがな文庫
“
積重
(
つみかさ
)” の例文
両岸には、ドス黒い木の葉がうず高く空を覆って
積重
(
つみかさ
)
なり、その濃緑の壁に真赤な
椿
(
つばき
)
の花が、ポッツリにじんだ血の様に、一輪ずつ
其処此処
(
そこここ
)
に咲いていた。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
余
(
よ
)
の
陳列所
(
ちんれつじよ
)
の
雨垂
(
あまだ
)
れ
落
(
おち
)
に
積重
(
つみかさ
)
ねてある
打製石斧
(
だせいせきふ
)
は、
數
(
かぞ
)
へては
見
(
み
)
ぬが、
先
(
ま
)
づ
謙遜
(
けんそん
)
して六七千
箇
(
こ
)
は
有
(
あ
)
ると
云
(
い
)
はう。
精密
(
せいみつ
)
に
計算
(
けいさん
)
したら、
或
(
あるひ
)
は一
萬
(
まん
)
に
近
(
ちか
)
いかも
知
(
し
)
れぬ。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
さて
通口
(
かよひぐち
)
に
組違
(
くみちが
)
へて、
角
(
かど
)
のない
千兩箱
(
せんりやうばこ
)
を
積重
(
つみかさ
)
ねた
留桶
(
とめをけ
)
を、
片手掴
(
かたてづか
)
みで、
水船
(
みづぶね
)
から
掬出
(
くみだ
)
しては、つかり
加減
(
かげん
)
な
處
(
ところ
)
を
狙
(
ねら
)
つて
十杯
(
じつぱい
)
ばかり
立續
(
たてつゞ
)
けにざぶ/\と
打
(
ぶ
)
ちまける。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼
(
かれ
)
の
書物
(
しよもつ
)
は
女主人
(
をんなあるじ
)
が
橇
(
そり
)
の
中
(
なか
)
に
積重
(
つみかさ
)
ねて、
軒下
(
のきした
)
に
置
(
お
)
いたのであるが、
何處
(
どこ
)
からともなく、
子供等
(
こどもら
)
が
寄
(
よ
)
つて
來
(
き
)
ては、一
册
(
さつ
)
持
(
も
)
ち
行
(
ゆ
)
き、二
册
(
さつ
)
取去
(
とりさ
)
り、
段々
(
だん/\
)
に
皆
(
みんな
)
何
(
いづ
)
れへか
消
(
き
)
えて
了
(
しま
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それが百万回以上も
積重
(
つみかさ
)
ねられて、ここに色々の村の文学が出来た。
蛍
(
ほたる
)
や
蝙蝠
(
こうもり
)
は言うに及ばず、
雁
(
がん
)
でも
鴉
(
からす
)
でも
五位鷺
(
ごいさぎ
)
でも、彼等に
喚
(
よ
)
びかけられる多くの鳥は、大抵は皆夕の空の旅人であった。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
此石数百万を
竪
(
たて
)
に
積重
(
つみかさ
)
ねて、此数十丈の
絶壁
(
ぜつへき
)
をなす也。
頂
(
いたゞき
)
は山につゞきて
老樹
(
らうじゆ
)
欝然
(
うつぜん
)
たり、是右の方の
竪御
(
たてお
)
がうなり。左りは此石の寸尺にたがはざる石を横に
積
(
つみ
)
かさねて数十丈をなす事右に同じ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
枕
(
まくら
)
に
近
(
ちか
)
く
一脚
(
いつきやく
)
の
机
(
つくゑ
)
を
据
(
す
)
ゑたるは、
折
(
をり
)
ふし
硯々
(
すゞり/\
)
と
呼
(
よ
)
び、
書物
(
しよもつ
)
よむとて
有
(
あり
)
し
學校
(
がくかう
)
のまねびをなせば、
心
(
こゝろ
)
にまかせて
紙
(
かみ
)
いたづらせよとなり、
兄
(
あに
)
といへるは
何心
(
なにごゝろ
)
なく
積重
(
つみかさ
)
ねたる
反古紙
(
ほごがみ
)
を
手
(
て
)
に
取
(
と
)
りて
見
(
み
)
れば
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
積重
(
つみかさ
)
ね其上へ
稍
(
やつ
)
と
這上
(
はひあが
)
り
件
(
くだん
)
の
紐
(
ひも
)
の
兩端
(
りやうはし
)
を柱の上へ
縛付
(
しばりつけ
)
首に卷つゝ南無阿彌陀佛の
聲
(
こゑ
)
諸倶
(
もろとも
)
夜着の上より
轉
(
まろ
)
び落れば其
途端
(
はずみ
)
に首
縊
(
くゝ
)
れ終にぞ息は
絶
(
た
)
えたりける
却
(
かへつ
)
て
説
(
とく
)
お菊は田原町にて金の相談せしに金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼
(
かれ
)
の
書物
(
しょもつ
)
は
女主人
(
おんなあるじ
)
が
橇
(
そり
)
の
中
(
なか
)
に
積重
(
つみかさ
)
ねて、
軒下
(
のきした
)
に
置
(
お
)
いたのであるが、どこからともなく、
子供等
(
こどもら
)
が
寄
(
よ
)
って
来
(
き
)
ては、一
冊
(
さつ
)
持
(
も
)
ち
行
(
ゆ
)
き、二
冊
(
さつ
)
取去
(
とりさ
)
り、
段々
(
だんだん
)
に
皆
(
みんな
)
何
(
いず
)
れへか
消
(
き
)
えてしまった。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
猶以
(
なほもつ
)
て
念
(
ねん
)
の
爲
(
ため
)
に、
別
(
べつ
)
に、
留桶
(
とめをけ
)
に
七八杯
(
しちはちはい
)
、
凡
(
およ
)
そ
湯船
(
ゆぶね
)
の
高
(
たか
)
さまで、
凍
(
こほ
)
るやうな
水道
(
すゐだう
)
の
水
(
みづ
)
を
滿々
(
まん/\
)
と
湛
(
たゝ
)
へたのを、
舷
(
ふなべり
)
へ
積重
(
つみかさ
)
ねた。これは
奧方
(
おくがた
)
が
注意
(
ちうい
)
以外
(
いぐわい
)
の
智慧
(
ちゑ
)
で、ざぶ/\と
先
(
ま
)
づ
掻𢌞
(
かきまは
)
して
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此石数百万を
竪
(
たて
)
に
積重
(
つみかさ
)
ねて、此数十丈の
絶壁
(
ぜつへき
)
をなす也。
頂
(
いたゞき
)
は山につゞきて
老樹
(
らうじゆ
)
欝然
(
うつぜん
)
たり、是右の方の
竪御
(
たてお
)
がうなり。左りは此石の寸尺にたがはざる石を横に
積
(
つみ
)
かさねて数十丈をなす事右に同じ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
さて、
車麩
(
くるまぶ
)
の
行方
(
ゆくへ
)
は、やがて
知
(
し
)
れた。
魔
(
ま
)
が
奪
(
と
)
つたのでも
何
(
なん
)
でもない。
地震騷
(
ぢしんさわ
)
ぎのがらくただの、
風呂敷包
(
ふろしきづつみ
)
を、ごつたにしたゝか
積重
(
つみかさ
)
ねた
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
の
奧
(
おく
)
の
隅
(
すみ
)
の
方
(
はう
)
に
引込
(
ひつこ
)
んであつたのを
後
(
のち
)
に
見
(
み
)
つけた。
畜生
(
ちくしやう
)
。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
積
常用漢字
小4
部首:⽲
16画
重
常用漢字
小3
部首:⾥
9画
“積”で始まる語句
積
積込
積雪
積上
積荷
積藁
積悪
積出
積雲
積極的