拙者それがし)” の例文
聞て然らばいづれへ參りしや其行先ゆくさきを御存じなるか重四郎され今晩こんばん元栗橋もとくりばし燒場隱亡やきばをんばう彌十の處に於て長半が出來ると云によりゆふ申刻頃なゝつごろから行べしと拙者それがし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
客は女性にょしょうでござるに因って、一応拙者それがしから申入れる。ためにこれへ罷出まかりいでた。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
承知致さぬうちと敵の名前は申されぬ善惡共ぜんあくとも御承知下されたる言御挨拶あいさつの上御話申べしといふに重四郎成程御道理もつともの儀武士たる者は義を見てざるはゆうきなりと云詞をたうと拙者それがし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いかに客僧、まだ拙者それがしを疑わるるか。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)