“やつがれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
44.4%
拙郎11.1%
11.1%
拙者11.1%
11.1%
11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かく、一五五一年、時の碩学せきがくロウジャ・アスカムがブラッドゲイトの城にジェイン・グレイを訪ねて、その叡才えいさいに舌をいた折の情景は、やつがれ未だ彼自らの手に成る記録を読む機会を得ず
ジェイン・グレイ遺文 (新字旧仮名) / 神西清(著)
拙郎やつがれ皆目かいもくるはずなけれど、一昨年をとゞし病亡なくなりしぢやうさまの乳母うばが、常日頃つねひごろあそびにてのはなしなりといふ、おとしは十九なれどまだまだ十六七としかえず
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うちうめかれしをお出入でいり槖駝師たくだしそれなるものうけたまはりて、拙郎やつがれ谷中やなか茅屋ぼうおくせきれしみづ風流みやびやかなるはきものから、紅塵千丈こうじんせんぢやう市中まちなかならねばすゞしきかげもすこしはあり
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
南方先生若い盛りに黒奴くろんぼ女の夜這よばいをしかかえしたに次いで豪い(『別訳雑阿含経』巻二十、南方先生已下いかやつがれの手製)。
拙者やつがれは当部落の族長カボラルでごわす。そこもと達はどういう御用件で御来村なされたか」と、荘重な口調でたずねた。
「はてね、少しあぶないもので。やつがれが勝つでござりましょうよ」
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
すなはいなび譲りて曰く、やつがれ不幸さいはひなき、元よりさはの病有り。何ぞ社稷くにいへを保たむ。願くは陛下きみ、天下を挙げて皇后に附けよ。りて大友皇子を立てて、よろしく儲君まうけのきみたまへ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)