“やつこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤツコ
語句割合
86.4%
5.1%
1.7%
奴隷1.7%
賤奴1.7%
倍臣1.7%
賤人1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さては相見ての後のたゞちの短きに、戀ひ悲みし永の月日を恨みて三ぱつあだなるなさけを觀ぜし人、おもへばいづれか戀のやつこに非ざるべき。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
やつこぞとそれまをす。
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ここを以ちて汝が命、上とまして、天の下らしめせ。やつこは汝が命をたすけて、忌人いはひびととなりて仕へまつらむ
答へて白さく「は大物主の大神、陶津耳すゑつみみの命が女、活玉依いくたまより毘賣に娶ひて生みませる子、名は櫛御方くしみかたの命の子、飯肩巣見いひがたすみの命の子、建甕槌たけみかづちの命の子、やつこ意富多多泥古」
奴隷やつこたちはとやかくと、口さがないのが、其為事よ。此身とお身とは、おなじ貴人うまびとぢや。おのづから話も合はうと言ふもの。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
屋敷中の人々は、身近くつかへる人たちから、垣内かきつの隅に住む奴隷やつこ婢奴めやつこの末にまで、顔を輝して、此とり沙汰を迎へた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かれ血沼の海といふ。其地そこより𢌞り幸でまして、の國の水門みなとに到りまして、詔りたまはく、「賤奴やつこが手を負ひてや、命すぎなむ」と男健をたけびしてかむあがりましき。
「吾は日の神の御子として、日に向ひて戰ふことふさはず。かれ賤奴やつこが痛手を負ひつ。今よは行き𢌞めぐりて、日を背に負ひて撃たむ」と、ちぎりたまひて、南の方より𢌞り幸でます時に
四三管仲くわんちゆう四四ここのたび諸侯をあはせて、身は四五倍臣やつこながら富貴は列国の君にまされり。四六范蠡はんれい四七子貢しこう四八白圭はつけいともがら四九たからひさぎ利をうて、巨万ここだくこがねみなす。
既に賤人やつこの形になりて、かぢを取りて立ちましき。