“げなん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下男69.5%
22.0%
3.4%
奴僕1.7%
小男1.7%
従僕1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「こっちで言いたい言葉じゃ、貴公、山県狂介のところで、下男げなんのような居候いそうろうのような真似まねをしておるとかいう話じゃが、まだいるのか」
山県有朋の靴 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
そのうちに上元じょうげんの節となった。母方の従兄弟いとこという者があって、それが迎いに来たので一緒に遊びに出て、村はずれまでいった時、呉の家のげなんが呉を呼びに来てれていった。
嬰寧 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
と、みると呉の家の小さなげなんが汗を流し息を切らして走ってきた。皆が驚いてそのわけを聞いた。それは呉郎の家もまた同じ日に劫に遇うて、一門の者が倶にたおれたという知らせであった。
嬌娜 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
華陰かいんへきた時、先発の奴僕げなんどもは豚を殺し羊をあぶって、主人の張の着くのを待っていた。黄いろな服を着た男がどこからきたともなしに入ってきて、御馳走のかまえをしてある処へ坐った。
賭博の負債 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その怪しい女の姿は翌朝また地爐いろりの傍に見えた。その時小三郎はまだ眠っていたので小三郎の父の家から付けてある重左衛門じゅうざえもんと云う小男げなんが見つけた。
四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そこで岸へ這いあがっていると一つのしがいが流れてきた。それは自分のれていた従僕げなんの少年のしかばねであった。陳は力を出して引きあげたが、もう死んでいた。
西湖主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)