“常日頃”の読み方と例文
読み方割合
つねひごろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そりゃあね、男の世界はまた違ったものさ。義を見てせざるは勇なき也。常日頃つねひごろの倹約も、あのような慈善に備えて、——」
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
拙郎やつがれ皆目かいもくるはずなけれど、一昨年をとゞし病亡なくなりしぢやうさまの乳母うばが、常日頃つねひごろあそびにてのはなしなりといふ、おとしは十九なれどまだまだ十六七としかえず
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
見なれている幽谷ゆうこくのしらべをつくる松柏しょうはくたぐいは、少しも経之に常日頃つねひごろのしたしい風景にならずに、どこか、素っ気ない他処よその庭を見るようなはなれた気持であった。
野に臥す者 (新字新仮名) / 室生犀星(著)