“相不変”のいろいろな読み方と例文
旧字:相不變
読み方割合
あいかわらず76.9%
あひかはらず23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし相手は鼻の先へ来ても、相不変あいかわらず笛を吹き止めなかった。彼は路を譲りながら、天心に近い月を負って、相手の顔をかして見た。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
だぼはぜ嬢は、相不変あいかわらずの心臓もので、ぼく達よりも一船前にホノルルを去った野球部のDさんやHさんに、生のパインアップルをやけに沢山たくさんことづけました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
志田君は、盃を下にも置かず、相不変あひかはらず愛嬌を振舞いて居たが、お酌に廻つて来た市子を捉へて私の前に座らせ、両手の盃を一つ私にして
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
自分は「よく寝てゐます」とぶつきらぼうな返事をして、泣顔を見られるのが嫌だつたから、匇々そうそう凩の往来へ出た。往来は相不変あひかはらず、砂煙が空へ舞ひ上つてゐた。
あの頃の自分の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)