“香橙”の読み方と例文
読み方割合
オレンジ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
料理店の給仕——通行人に青枝付きの香橙オレンジを差し出して路上で物乞ものごいをし、追従ついしょう的な流し目を使う、聖ヨハネみたいな少年。
東京の町中の四季を語っているような水菓子屋の店頭みせさきには、冬を越した林檎りんごや、黄に熟した蜜柑みかん香橙オレンジなどの貯えたのが置並べてあった。二月末のことで、町々の空気は薄暗い。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
橄欖樹オリーヴおおわれた四方の丘、濃い影と強い日光とにくっきり浮き出されてるアペニン連山の高い光った頂、香橙オレンジの林、海の深い呼気など、周囲のすべてのものから