“吉例”の読み方と例文
読み方割合
きちれい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毎年この日に曙の里小野塚鉄斎の道場に秋の大試合が催されて、高点者に乾雲丸、次点の者に坤竜丸を、納めの式のあいだだけ佩用はいようを許す吉例きちれいになっている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
以前は寺を借りうけたものだが、人寄せには寄りが悪いし、町中では、年じゅう同じ場所というので、集まる顔が変らない。そこで野天が吉例きちれいとなっておるが、——就いてはだな
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その折、吉例きちれいによって、専務の毛利さんと取締の八田さんが余興をやる。毛利さんは義太夫で、八田さんは謡曲だ。皆迷惑だけれど、相手が重役だから、長いものに巻かれて謹聴する。
冠婚葬祭博士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)