よう)” の例文
よく見ると、木の幹には、いくつとなく、小指の頭ぐらいの穴があいて、その穴の周囲の樹皮がまくれ上がりふくれ上がって、ちょうど、人間の手足にできたようのような恰好かっこうになっている。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
父の兄弟に吉田大助あり、即ち松陰の養父なり。彼れ剛正にしてつとに大志あり。経史を精研し、一家言を為さんと欲す。ようを病み、自から起たざるを知り、異薬をしりぞけ、特に従容しょうようとして死す。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)