“膿瘍”の読み方と例文
読み方割合
のうよう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
成善は四月二十二日に再び竹逕の門にったが、竹逕は前年に会陰えいん膿瘍のうようを発したために、やや衰弱していた。成善は久しぶりにその『えき』や『毛詩もうし』を講ずるのをいた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
僕には肝臓がれているようには思われない、従って肝臓膿瘍のうようなどと云うことは考えられない、熱の差し退きや悪寒おかん戦慄せんりつを伴ったりするのは、悪質の赤痢には有り得ることで
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
あるいは自分の思い過しかも知れないが、どうも触って見た工合では肝臓がれているような気がするので、ひょっとすると肝臓膿瘍のうようを起しているのではあるまいか、と云うのであった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)