“のうよう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
膿瘍66.7%
濃様33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
成善は四月二十二日に再び竹逕の門にったが、竹逕は前年に会陰えいん膿瘍のうようを発したために、やや衰弱していた。成善は久しぶりにその『えき』や『毛詩もうし』を講ずるのをいた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
僕には肝臓がれているようには思われない、従って肝臓膿瘍のうようなどと云うことは考えられない、熱の差し退きや悪寒おかん戦慄せんりつを伴ったりするのは、悪質の赤痢には有り得ることで
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
あるいは自分の思い過しかも知れないが、どうも触って見た工合では肝臓がれているような気がするので、ひょっとすると肝臓膿瘍のうようを起しているのではあるまいか、と云うのであった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
お医者さんの話では肝臓膿瘍のうようと云う病気を併発しているようで、それであったら事にると助からない、自分だけでは心もとないから誰か専門の大家を呼んで下さいと云うのですが
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そのようなわけで、十体の中、麗様れいよう長高様ちょうこうよう濃様のうよう見様けんようなどの多い新古今調がぴったりしなくなり、専ら有心ということを強くいうようになったのである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
長高ちょうこう見様けんよう面白おもしろ有一節ひとふしある濃様のうよう鬼拉きらつ幽玄ゆうげん事可然様ことしかるべきよう麗様れいよう有心うしんとしたが、その中で、幽玄・麗様・濃様・長高などにあたる歌をお好みになったらしいので
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)