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俑
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よう
ふりがな文庫
“
俑
(
よう
)” の例文
一度作者がこんなことを書き出して以来、その後にめちゃめちゃな剣道、柔道の話が
簇出
(
ぞくしゅつ
)
した。その
俑
(
よう
)
を作ったのは恐るべきことである。
中里介山の『大菩薩峠』
(新字新仮名)
/
三田村鳶魚
(著)
そのうち他の二句は皆田を打つとあるに去来ばかりのは畑打つとあり、あるいはこの句などが
俑
(
よう
)
を作りたるにやあらん。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
実はああした最初の流行の
俑
(
よう
)
を作ったのは、私自身であったのである、と言う自覚がどうしても、今一度正しい批評を発生させねば申し
訣
(
わけ
)
のない気にならせるのである。
歌の円寂する時
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
徳川氏の対農民政策はその通りですが、その
俑
(
よう
)
を作って与えたものは豊臣秀吉なのです。
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
〈およそ女子の美を称うるは顔色を言う、すなわち艶はその光なり、美の
尤
(
ゆう
)
なるは、必ず光気ありて人を動かす、三字ついに後世美人を賦して
俑
(
よう
)
と為す〉とあれば飛び切りの代物だ。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
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天宝の初め、すなわち天平十二三年以後には、一般民衆までが西方の風を好み、女の服装などは、当時の
俑
(
よう
)
(土人形)に見ても明らかであるごとく、ほとんどギリシア風に近かった。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
さてそういう様に始めて
俑
(
よう
)
を作った人は『本草綱目啓蒙』の著者の小野蘭山である。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
伏して念う、某、
殺青
(
さつせい
)
を骨となし、
染素
(
せんそ
)
を
胎
(
たい
)
と成し
墳壟
(
ふんろう
)
に埋蔵せらる、
是
(
こ
)
れ
誰
(
たれ
)
か
俑
(
よう
)
を作って用うる。面目機発、人に比するに
体
(
たい
)
を具えて
微
(
び
)
なり。既に
名字
(
めいじ
)
の称ありて、
精霊
(
しょうりょう
)
の異に
乏
(
とぼ
)
しかるべけんや。
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その
俑
(
よう
)
を作ったのは秀吉でありましょう、それに輪をかけ、
箍
(
たが
)
をはめたのは徳川氏です
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
伏して念う、某、
殺青
(
さっせい
)
を
骨
(
こつ
)
となし、
染素
(
せんそ
)
を
胎
(
たい
)
と成し、
墳壠
(
ふんろう
)
に埋蔵せらる。是れ誰か
俑
(
よう
)
を作って用うる。面目
機発
(
きはつ
)
、人に比するに体を具えて微なり。既に名字の称ありて、精霊の異に乏しかるべけんや。
牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
俑
漢検1級
部首:⼈
9画