“夭(よう)” の例文
人間の世界には、時の長さを計る器械ができたそうじゃが、のちのち大きな誤解の種を蒔(ま)くことじゃろう。大椿(たいちん)の寿(じゅ)も、朝菌(ちょうきん)の夭(よう)も、長さに変わりはないのじゃ。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
保の家には長女福が一月三十日に生れ、二月十七日に夭(よう)した。また七月十一日に長男三吉が三歳にして歿した。感応寺の墓に刻してある智運童子(ちうんどうじ)はこの三吉である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
魚は水あればすなわち活(い)き、水涸(か)るればすなわち死す。燈(ともしび)は膏(あぶら)あればすなわち明(めい)、膏(あぶら)尽くればすなわち滅(めっ)す。人は真精(しんせい)なり、これを保(たも)てばすなわち寿(じゅ)、これを戕(そこな)えばすなわち夭(よう)す。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
喬の夭(よう)を天に誤り、※※の壬(じん)を王に誤るが多し。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
夭(よう)せしめ、夫を殺し、主君を弑(しい)し、子を戮(りく)し、二卿を奔(はし)らしめ、陳国を
妖氛録 (新字新仮名) / 中島敦(著)