)” の例文
助「湯河原は打撲うちみ金瘡きりきずにはいというから、ゆっくり湯治をなさるがい、ついてはこの仏壇の作料を上げましょう、幾許いくらあげたらよいね」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其後そのごなんおもへばとてこたへるものまつかぜで、うも仕方しかたからうでは御座ござんせぬか、さてそれからが本文ほんもん御座ござんすとてわらふに、ふく加減かげんなこしらへごと
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
二人として離れていなければならない運命をっているんだと、始めから心付ているから、議論はい加減に引き上げて、三千代の仲間入りの出来る様な
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「とてもいんです。働かうと思つたら身體がいくつあつても足りません。皆さんにもどうぞ宜しく。」
羊羹 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
若い時分から疝気せんきなら何処どこいとか歯の痛いのには此処こゝいとか聞いてるから据えて遣ると、むこうから名を附けて観音様の御夢想ごむそうだなぞと云って
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「とてもいんです。働こうと思ったら身体がいくつあっても足りません。皆さんにもどうぞ宜しく。」
羊羹 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いか悪いかとんと分りません、いくら甘木さんにかかったって、あんなにジャムばかりめては胃病の直る訳がないと思います」と細君は先刻せんこくの不平をあんに迷亭にらす。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
れで丁度てうど加减かげんつかれて仕舞しまう、そんなにおまへ正直しようぢきつとまものかと嘲笑あざわらふやうにへば、おほきにさといふ、相手あいて茂助もすけがもとのやすらうがこゑなり、正直しようぢきといえば此處こゝ旦的だんつきが一けんもの
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
三「コウ甚藏、お前もうい加減に馬鹿もめてナ、大分だいぶ評判が悪いぜ、なんとかにも釣方つりかたで、お前の事も案じるよ、大勢ににくまれちゃア仕方がねえ、名主様もにらんで居るよ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今夜でもいかと尋ねた。野々宮は少し考へてゐたが、仕舞に思ひ切つて、ろしいと云つた。三四郎はそれで穴倉をた。ながら、流石さすがに理学者は根気のいものだと感心した。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
気になんぞ懸けなくてもいよ、己れも傘屋の吉三だ女のお世話には成らないと言つて、寄かかりし柱に脊をこすりながら、ああつまらない面白くない、己れは本当ほんとに何と言ふのだらう
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
名主「やアこりゃアじゃア、喜右衞門、なぜ其の女を連れて来ねえか」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
くらひついてもらぬ惡魔あくまにお菓子くわしもらつたべてもいかとくだけがなさけない、きたなむさ此樣こん菓子くわしうちくのもはらがたつ、すて仕舞しまいな、すててお仕舞しまい、おまへしくててられないか
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「近頃はどうです、少しは胃の加減がいんですか」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
くらひついても飽き足らぬ悪魔にお菓子を貰つた喰べてもいかと聞くだけが情ない、汚いむさいこんな菓子、家へ置くのも腹がたつ、すててしまいな、捨ておしまい、お前は惜しくて捨てられないか
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なれどもお隅は貞心ていしんな者でございますから、いように切りけては客と一つ寝をする様なことは致しません、もとより器量はし、様子は好し、其の上世辞がありまするので、大して客がござります。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
尻目しりめにかけてふりむかふともせぬ横顏よこがほにらんで、加減かげんひと馬鹿ばかにしろ、だまつてればことにして惡口雜言あくこうざうごんなんことだ、知人しつたひとなら菓子位くわしぐらい子供こどもにくれるに不思議ふしぎもなく、もらふたとてなにるい
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)