かの)” の例文
「なんなりと、仰せおかれたがよろしゅうござる。この高氏にかのうことなら、いかようにも取り計ろうて進ぜますが」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すべての事は、きょうの夜明けに、大七から越前守御父子へ申し告げてやった……。そして、ここに自分の心の底をのべて、恩師の御息女におわびすることもかのうた。本懐ほんかいです。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)