“本懐”の読み方と例文
旧字:本懷
読み方割合
ほんかい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「長年のご辛苦察し入る。が、必ずその辛苦は報われよう。きょうはまだ本懐ほんかいの日ともいえぬ、唯その事の緒についたのでござるが」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
千乗の国の盟をも信ぜずして、ただ一人の言を信じようという。男児の本懐ほんかいこれに過ぎたるはあるまいに、なにゆえこれを恥とするのかと。子路が答えた。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
やがては武門の棟梁とうりょうともなるように心がけてこそ武士たるものゝ本懐ほんかいだのにとっしゃって、とう/\その姫ぎみを、久政公へは御そう談もなしに里へかえしておしまいになりました。
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)