よき)” の例文
合て見れば我等が謀計はかりごとあたりしなり今にては見らるゝ通り相應さうおう身上しんじやうも仕上たれば貴樣が今度遣ひし二人の路用金位ろようきんぐらゐは損をばかけよき江戸土産みやげ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そもそも人ノ身ニ何ガ第一ノ宝ニテ有ケル、——人ノ身ニハ隠蓑トいう物コソよき宝ニテ有ベケレ、食物ホシキト思ハヾ、心ニ任セテ取テンズ、人ノ隠テ云ハン事ヲモキヽ
蓑のこと (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
明朝ハ爰元船ニテ向島ヘ渡候事、少シモ支無御座候さしつかえなくござそろよき時分参可申候間まいりもうすべくそろあいだ、左様ニ可被思召候おぼしめさるべくそろ已上いじょう
巌流島 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
又我親里のよきことを誇てほめ語るべからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
よき屋敷やしき方へ御奉公に差上るなりといひすゝ彼惡婆かのあくばのお定を三次が出入の御屋敷の老女と爲し御取替とりかへ金などと僞りてわづかの金子をお安に與へ妹娘のお富を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
せ此所へ殘し置き我また別によき工夫くふうありとてかの曲者並びに女のくびつて川へ流し二人の着類きるゐを着せ替て昌次郎夫婦は甲州路かふしうぢより江戸へおもむかせたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)