“狩野派”の読み方と例文
読み方割合
かのうは100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時、茂太郎は持って来た行燈を片隅に置くと、そこは本堂の一部の細長い部屋で、壁には狩野派かのうはの山水がいっぱいに描かれてある。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
女はおよごしになって、立て切った障子しょうじを、からりとける。内はむなしき十畳敷に、狩野派かのうは双幅そうふくが空しく春のとこを飾っている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
雪之丞がおとなうと、直ぐに、書斎に通された。武芸者の居間に似合わず、三方は本箱で一杯で、床には、高雅こうが狩野派かのうはの山水なぞが掛けられている。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)