“狩野元信”の読み方と例文
読み方割合
かのうもとのぶ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
名匠狩野元信かのうもとのぶが、いくら巧に描いても繪は到底自然生えの杉の美しさには比ぶべくもないと浩歎を發して繪筆をとつて、投げ捨てたと傳へられる筆捨ふですての溪も遠くはない。
伊賀、伊勢路 (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)
私は狩野元信かのうもとのぶのために生きているので、決して私のためには生きているのではないと看板をかける人もたくさんある。こういうのは身を殺してじんをなすというものでしょう。
無題 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
殊に近代の画家は、先生のいわゆる師風を継承する必要もなく、狩野元信かのうもとのぶの元の一字を頂戴ちょうだいする必要もない。師風である処の印象派を今日廃業したといって直ちに破門をされる心配もない。
油絵新技法 (新字新仮名) / 小出楢重(著)