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ぢしん
何故かと云ふと、この二三年、京都には、
地震とか辻風とか火事とか饑饉とか云ふ
災がつゞいて起つた。そこで
洛中のさびれ
方は一通りでない。
地震があってから
恰ど
最早十一
年目……
忘れもしませぬ……一
年三百六十
日の
中で、はい、
其日に
乳離れをなされました。
夫から
下の
方へかけて、カリフォルニヤ
街の
坂道を、
断間なく
鋼索鉄道の
往来するのが
見える。
地震の
時に
焼けたのが
彼処、
近頃建てかけた
市庁は
彼と、
甲板の
上の
評定とり/″\
頗る
喧しい。