“洋刃”の読み方と例文
読み方割合
ないふ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
敵は髪を長く垂れた十五六の少年で、手にはきらめく洋刃ないふのようなものを振翳ふりかざしていた。薄闇で其形そのかたちくも見えぬが、人に似て人らしく無い。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これと聞くや重太郎はにわかに顔色を変えた。彼は懐中ふところから秘蔵の洋刃ないふ把出とりだして、例の「千客万来」の行燈あんどうの火できった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
危険がようやく迫ると知って、重太郎の眼はにわかけわしくなった。彼は例の野性を再び発揮したのであろう、洋刃ないふ逆手さかてに持って庭の真中まんなかに進み出た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)