“生命懸”のいろいろな読み方と例文

読み方	割合
いのちが	50.0%
いのちがけ	50.0%

いのちが

が、それ等（ら）は言（い）わば深窓（しんそう）を飾（かざ）る手活（ていけ）の花（はな）、命（みこと）のお寛（くつろ）ぎになられた折（おり）の軽（かる）いお相手（あいて）にはなり得（え）ても、いざ生命懸（いのちが）けの外（そと）のお仕事（しごと）にかかられる時（とき）には、きまり切（き）って橘姫（たちばなひめ）にお声（こえ）がかかる。

小桜姫物語：03 小桜姫物語 (新字新仮名) ／ 浅野和三郎(著)

「八度（たび）戦争（いくさ）に出て、生命懸（いのちが）けの働きをした者は自制の道を弁（わきま）へてゐますぞ。」

茶話：02 大正五（一九一六）年 (新字旧仮名) ／ 薄田泣菫(著)

いのちがけ

西國船（さいこくぶね）の難船（なんせん）においらが叔父的（をぢき）の彌次郎兵衞（やじろべゑ）、生命懸（いのちがけ）の心願（しんぐわん）、象頭山（ざうづざん）に酒（さけ）を斷（た）つたを、咽喉（のど）もと過（す）ぎた胴忘（どうわす）れ、丸龜（まるがめ）の旅籠（はたご）大物屋（だいもつや）へ着（つ）くと早（は）や、茶袋（ちやぶくろ）と土瓶（どびん）の煮附（につけ）、とつぱこのお汁（しる）

大阪まで (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)

其（それ）が婦（をんな）を扶（たす）け曳（ひ）いた処（ところ）は、夜一夜（よひとよ）辿々（たど／＼）しく、山路野道（やまみちのみち）、茨（いばら）の中（なか）を徉徜（さまよ）つた落人（おちうど）に、夜（よ）が白（しら）んだやうでもあるし、生命懸（いのちがけ）の喧嘩（けんくわ）から慌（あはたゞ）しく抜出（ぬけだ）したのが、勢（せい）が尽（つ）きて疲果（つかれは）てたものらしくもある。

神鑿 (新字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)

生	常用漢字 小１ 部首:⽣ 5画
命	常用漢字 小３ 部首:⼝ 8画
懸	常用漢字 中学 部首:⼼ 20画