妙な話みょうなはなし
ある冬の夜、私は旧友の村上と一しょに、銀座通りを歩いていた。 「この間千枝子から手紙が来たっけ。君にもよろしくと云う事だった。」 村上はふと思い出したように、今は佐世保に住んでいる妹の消息を話題にした。 「千枝子さんも健在だろうね。」 「あ …
作品に特徴的な語句
日中ひじゅう 健在たっしゃ うしろ おびや 明日あした あつか こわ 後向うしろむ のち わたくし 帰期きき さい 色紙いろがみ 車寄くるまよ 唐突とうとつ 今日きょう 顔色かおいろ かわ 難有ありがと あいだ 無論むろん 監視かんし ろく 煙草たばこ 理窟りくつ 硝子ガラス 生憎あいにく 界隈かいわい 留守るす 眉毛まゆげ わたし たた 村上むらかみ 譫言うわごと 赤帽あかぼう 銀座ぎんざ 鎌倉かまくら 鏡花きょうか 随分ずいぶん 風邪かぜ 馴々なれなれ 卓子テーブル ふさ 堪忍かんにん つぐ あざけ 咄嗟とっさ 大分だいぶ 半年はんとし 勿論もちろん かさ 何故なぜ 会釈えしゃく 下火したび 濠端ほりばた うち 密会みっかい あと 徘徊はいかい 挨拶あいさつ 旦那だんな 明日あす 一月ひとつき さかずき 欧洲おうしゅう 残酷ざんこく とま 滅多めった 滑稽こっけい