“鏡花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうか83.3%
きやうくわ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鏡花きょうかもどきに池の鯉がさかんにはねている。味噌湯をすする私の頭には、さだめし大きな耳でも生えていよう……。狂人になりそうだ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
例えば鏡花きょうか氏が紅葉山人こうようさんじんの書生であったような形式をとるか、ドストエフスキイ式に水と米、ベリンスキイが現われるまで待つか、なにかしたいと思っています。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「落葉いて葉守はもりの神を見しかな」。鏡花きやうくわの小説など読みゐたれば、その羅曼ロマン主義を学びたるなるべし。
わが俳諧修業 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
長ずる所は精整緻密せいせいちみつ、石をゑがいて一細草いちさいさう点綴てんていを忘れざるかうにあり。句に短なりしは当然ならずや。牛門ぎうもんの秀才鏡花きやうくわ氏の句品くひん遙に師翁しをうの上に出づるも、またこの理に外ならざるのみ。