“鏡台”のいろいろな読み方と例文
旧字:鏡臺
読み方割合
きょうだい77.8%
きやうだい22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
犬ですか? 犬は何でも、御新造はもとより、私もまだ起きない内に、鏡台きょうだいの前へたおれたまま、青い物を吐いて死んでいたんです。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
どうしたんだろうと変に思ったけれど、言われるままに私が鏡台きょうだいの前に座ると、髪結さんは、紅いてがらをかけた結綿ゆいわたを崩して高島田たかしまだに結い上げたのです。
部屋へやには箪笥たんすほかに、鏡台きやうだいもある。針函はりばこもある。手文庫てぶんこもある。秘密ひみつがあるとすれば、其等それらなかにもいとはしがたい。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
いかほど抱主かゝへぬし歩割ぶわりられても、自分じぶん一人ひとりでは使つかれないくらいで、三ねん年季ねんきけるころには鏡台きやうだい箪笥たんすつてゐたし、郵便局いうびんきよく貯金ちよきんまん以上いじやうになつてゐたが、かへるべきうちがないので
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)