日中につちう)” の例文
「もし、んだにおひなさいましたね。いまやつなん惡戲いたづらをするんだらう、途法とはふもない。いや、しかし、はげしい日中につちう尊頭そんとう。」
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
井戸端ゐどばたにぼつさりとしげりながら日中につちうあつさにぐつたりとしをれて鳳仙花ほうせんくわの、やつとすがつてはな手拭てぬぐひはしれてぼろつとちた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
もと(一〇)驕貴けうきにして、以爲おもへらく、しやうすでぐんく、しかうしておのれかんたり、(一一)はなはきふにせずと。親戚左右しんせきさいうこれおくつて留飮りういんす。日中につちうにしていたらず。
かれ脳裏のうりには、今日けふ日中につちうに、かはる/″\あとを残した色彩が、ときの前後とかたちの差別を忘れて、一度にらついてゐた。さうして、それがなにの色彩であるか、何の運動であるかたしかにわからなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かへるがぴつたりとこゑときには日中につちうあたゝかさにひともぐつたりとつて田圃たんぼみじかくさにごろりとよこる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
穰苴じやうしよすでに((君ヲ))し、莊賈さうかやくしていはく、『(六)旦日たんじつ(七)日中につちう軍門ぐんもんくわいせよ』と。穰苴じやうしよせてぐんいたり、(八)へう(九)ろうくだしてつ。
日中につちうあつさに、さけびたり、える。御神輿おみこしかつぎは、ひと氣競きほひがものすごい。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かれ日中につちう甘藷畑さつまいもばたけそばぎては自分じぶんあらしたあとこゝろひどいとはおもふのであるがそれをうめくにはこゝろとがめた。ういふ伴侶なかま千菜荒せんざいあらしといふ名稱めいしようもとばれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「お、お、周南しうなんなんぢ日中につちうにしてまさぬべきぞ。」
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)