“ひおい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日蔽50.0%
日覆40.0%
日幕10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
欽吾は腕を右へ真直まっすぐに、日蔽ひおいのかかった椅子いす背頸せくびを握った。せた肩をななめにして、ずるずると机のそばまで引いて来た。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
夏中縁先に張出されてあった葭簀よしず日覆ひおいれて、まだ暑苦しいような日の差込む時が、二三日も続いた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
日幕ひおいを深くおろした商店は、まるで唖のように静まり返えって、あの業々しい、支那街に特有な毒々しい調子で響いている筈の算盤や銅貨の音さえも、珍らしく聞えて来なかった。
放浪の宿 (新字新仮名) / 里村欣三(著)