“艶然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんぜん80.0%
にっこり10.0%
ぱつ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女はまた斜交いにこっちをじいっと見て、その艶然えんぜんたるながしめのまま盃を唇へもっていった。さすがに辰巳の姐さんである。
ゆうれい貸屋 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
躊躇ためらっていたらしい静子が、信一郎の顔を見ると、艶然にっこりと笑って、はち切れそうなうれしさを抑えて、いそ/\とけ降りて来るのであった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
艶然ぱつとした中形單衣、夜目にも透いて見える襟脚の確乎くつきり白きに、烏羽玉色の黒髮を潰し島田に結んだ初初うひうひしさ、濃紫こむらさきの帶を太鼓に結んだ端が二寸許り
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)