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艶然
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えんぜん
ふりがな文庫
“
艶然
(
えんぜん
)” の例文
彼女はまた斜交いにこっちをじいっと見て、その
艶然
(
えんぜん
)
たるながしめのまま盃を唇へもっていった。さすがに辰巳の姐さんである。
ゆうれい貸屋
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
艶然
(
えんぜん
)
として微笑みながら、
舞衣姿
(
まいすがた
)
のまま酌をしようとするお春を
後目
(
しりめ
)
にかけて、呉羽之介は不機嫌に、震える声で言うのでした。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
それは
波間
(
なみま
)
に一台の
黄金
(
こがね
)
づくりの車があって、その上に
裸体
(
らたい
)
の美の女神ヴィーナスが髪をくしけずりながら
艶然
(
えんぜん
)
と笑っているのであった。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その霧の中に、チラ/\と時折、
瞥見
(
べっけん
)
するものは、半面紫色になった青年の死顔と、
艶然
(
えんぜん
)
たる微笑を含んだ夫人の
皎玉
(
こうぎょく
)
の
如
(
ごと
)
き美観とであった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「あら、おかえり。」と
艶然
(
えんぜん
)
と笑って出迎えたのは、ああ、驚くべし、竹青ではないか。
竹青
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
「まあ、うれしい。」とミサコは
艶然
(
えんぜん
)
とわらうと
女百貨店
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
いつか江戸の芝で
捉
(
つか
)
まって、「和幸」へ伴れてゆかれたときに、かよは
艶然
(
えんぜん
)
と笑いながら云った。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ふりかえってみると、
桜
(
さくら
)
ン
坊
(
ぼう
)
のような例の女は、白い腕をしなやかに辻永の腰に廻して
艶然
(
えんぜん
)
と笑っていた。そして二人の姿は吸いこまれるように
格子
(
こうし
)
の中に消えてしまった。
地獄街道
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
お春は
楚々
(
そそ
)
として
艶然
(
えんぜん
)
たる立姿を紅燈に照させながら、静かに唄い
且
(
か
)
つ舞うのでした。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
かよは
艶然
(
えんぜん
)
と微笑した。つなはその顔を冷やかに、黙ったまま見返した。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
かよは
艶然
(
えんぜん
)
と笑った。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“艶然”の意味
《形容動詞》
にっこりするさま。
(出典:Wiktionary)
艶
常用漢字
中学
部首:⾊
19画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“艶”で始まる語句
艶
艶々
艶麗
艶書
艶冶
艶姿
艶消
艶聞
艶種
艶色