“艶消”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つやけ61.5%
つやけし38.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ねえ田郷さん、円廊の扉際には、外面艶消つやけしの硝子で平面の弁と凸面の弁を交互にして作った、六弁形の壁灯がありましたっけね。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
艶消つやけしの珠玉のような、なまめかしい崇高美に、私は一眼で魅了されて仕舞った。従妹も伸び上って私の手許てもとの画面に見入った。そして、「まあ。」と嘆声をもらした。
鶴は病みき (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
艶消つやけしの金属で、うつろな椀の形をしたボタンみたいなもので、表面にR・K・BROS・CO・という文字が浮彫りになっていた。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
植木鉢うゑきばち草花くさばな花束はなたば植木棚うゑきだな、そのしづかに流れるは、艶消つやけしきんの光をうつしつつ、入日いりひうんを悲んで、西へともなふセエヌかは、紫色の波長く恨をひいてこの流
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)