“艶書”のいろいろな読み方と例文
旧字:艷書
読み方(ふりがな)割合
えんしょ55.6%
ふみ18.5%
いろぶみ7.4%
えんしよ7.4%
つけぶみ3.7%
つやだね3.7%
てがみ3.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“艶書”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 芸術・美術 > 芸術史 美術史14.3%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸8.1%
歴史 > 伝記 > 日本4.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「しかしじゃないか、知りもしないところへ、いたずらに艶書えんしょを送るなんて、まるで常識をかいてるじゃないか」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と云って、固々もともと恋人に送る艶書えんしょほど熱烈な真心まごころめたものでないのは覚悟の前である。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただ心外なるはこの上かの艶書ふみの一条もし浪子より中将に武男に漏れなば大事の便宜たよりを失う恐れあり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
けれども、男のはだは知らない処女の、艶書ふみを書くより恥かしくって、人目を避くる苦労にせたが、やまいこうじて、夜も昼もぼんやりして来た。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
早「あれ駄目だね、流行唄じゃアねえ、づくしもんだよ、艶書いろぶみだよ、丸めて打棄っては仕様がねえ、人が種々いろ/\丹誠したのによ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
貴方あんたているお方サ、すると女の艶書いろぶみつて児守子こもりっこに頼んで手紙を其のおさむれえに渡すと、おさむれえが惚れた女からよこした手紙だから飛立つように喜んで
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
当時彼は明治音楽院に通ひたりしに、ヴァイオリンのプロフェッサアなる独逸ドイツ人は彼の愛らしきたもと艶書えんしよを投入れぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
おれの艶書えんしよの文体にしても、さう無際限にある訳ぢやなし、そろそろもう跡が続かなくなつた。だが今日やつた文の中には、『せめては唯見つとばかりの、二文字ふたもじだに見せ給へ』と書いてやつたから、何とか今度こそ返事があるだらう。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「はじめのうちは、うるさく艶書つけぶみなぞをそっとよこしていましたけれど、しまいには図ウ図しくなって」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三面艶書つやだねの記者の言、何ぞ、それしかく詩調を帯びてきたれるや。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
祖「何ういう事も何もない、父の屍骸しがいかたわらに汝の艶書てがみおとしてあったのが、汝の天命である」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
はい、わたくしはどうも貴方が忌でございます、御主人さまを忌だなどと云っては済みませんけれども、真底私は貴方が忌でございます、只御主人さまでいらっしゃれば有難い若殿さまと思って居りますが、艶書てがみをお贈り遊ばしたり、此の間から私にちょい/\御冗談を仰しゃることもあって
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)