“艶書”のいろいろな読み方と例文
旧字:艷書
読み方割合
えんしょ53.1%
ふみ21.9%
いろぶみ9.4%
えんしよ6.3%
てがみ3.1%
つけぶみ3.1%
つやだね3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この間などは「其後そのご別に恋着れんちゃくせる婦人も無之これなく、いずかたより艶書えんしょも参らず、ず無事に消光まかり在りそろ間、乍憚はばかりながら御休心可被下候くださるべくそろ
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
兄は或上級生に艶書ふみをつけられたと云って、私に話した事がある。その上級生というのは、兄などよりもずっと年歯上としうえの男であったらしい。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
早「あれ駄目だね、流行唄じゃアねえ、づくしもんだよ、艶書いろぶみだよ、丸めて打棄っては仕様がねえ、人が種々いろ/\丹誠したのによ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
おれの艶書えんしよの文体にしても、さう無際限にある訳ぢやなし、そろそろもう跡が続かなくなつた。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
艶書てがみをお贈り遊ばしたり、此の間から私にちょい/\御冗談を仰しゃることもあって、それから何うも私は貴方が忌になりました
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「はじめのうちは、うるさく艶書つけぶみなぞをそっとよこしていましたけれど、しまいには図ウ図しくなって」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三面艶書つやだねの記者の言、何ぞ、それしかく詩調を帯びてきたれるや。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)