艶書えんしよ)” の例文
旧字:艷書
おれの艶書えんしよの文体にしても、さう無際限にある訳ぢやなし、そろそろもう跡が続かなくなつた。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
なほ一件ひとつ最も彼の意を強うせし事あり。そは彼が十七のとしに起りし事なり。当時彼は明治音楽院に通ひたりしに、ヴァイオリンのプロフェッサアなる独逸ドイツ人は彼の愛らしきたもと艶書えんしよを投入れぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)