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そのやう
云るゝものかと我が身親子が
飢もせず今日迄
暮しけるは皆此方の
陰なり今更老たる叔母此梅
諸共置去にせんとならば
勿々止はせじ夫ならば
其樣に
白地さまに申給はれと云けるにぞ傳吉大いに
迷惑し是は/\叔母や女房を
婆や、ほんたうに申訳がないのネ、お前が
其様に心配してお呉れだから、
私の心を打ち明けますがネ、私は決して人選びを
さア
其人は
口惜しくつて
耐らないから、
預けたに
違ひない、
多助さんさへゐれば
其様なことを
云ふ
筈はないのだから、
返してくれ。と
云つても
肯かない。決して
預かつた
覚えはない、と
云ひ
張る。