“いっすん”の漢字の書き方と例文
語句割合
一寸100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よく見ると、そこがすり切れていて、一寸いっすんばかり裾綿が覗きだしているのだった。それを眺めているうちに、彼は酒の酔がさめかかった。
立枯れ (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
とうとう一寸いっすん逃れを云って、その場は納まったが、後で聞くとやはりその女は、それから三日ばかりして、錺屋かざりやの職人と心中をしていた。
ひょっとこ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
足を「一寸いっすん」すべらすと、ゴンゴンゴンとうなりながら、地響をたてて転落してくる角材の下になって、南部センベイよりも薄くされた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)