一寸ちよツと)” の例文
御経おきやうふしをつけて外道踊げだうをどりをやつたであらう一寸ちよツと清心丹せいしんたんでも噛砕かみくだいて疵口きずぐちへつけたらうだと、大分だいぶなかことがついてたわ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
『「あいちやん!まァ此處こゝへおで、ようがあるんだから!」「一寸ちよツとはいり、乳母ばアやも!わたしかへつてるまでねずみさないやうに、この鼠穴ねずみあなばんしておで」だけど』とつて
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
やんや/\とよろこばれるなかから、我戀わがこひ細谷川ほそだにがは丸木橋まるきばしわたるにやこわわたらねばとうたひかけしが、なにをかおもしたやうにあゝわたし一寸ちよツと無禮しつれいをします、御免ごめんなさいよとて三味線さみせんいてつに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
にも見違みちがへるわけのものではないが図抜づぬけあまおほきいから一寸ちよツとがつかぬであつた、なんはたけでも、甚麼どんな履歴りれきのあるぬまでも、此位このくらゐひるはあらうとはおもはれぬ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あいちやんはちツとも怪我けがをしませんでした、一寸ちよツとあがつてうへましたがあたまうへ眞暗まツくらでした。あいちやんのまへには、もひとながみちがあつて、白兎しろうさぎがまだいそいでけてくのがえました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
やんややんやと喜ばれる中から、我恋は細谷川ほそだにがはの丸木橋わたるにやこわし渡らねばとうたひかけしが、何をか思ひ出したやうにああ私は一寸ちよツと無礼しつれいをします、御免なさいよとて三味線さみせんを置いて立つに
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
この圍爐裡ゐろり屹度きつとせまいわ、どれ、一寸ちよツとつてやう!
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)