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一寸
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ちよツと
御経に
節をつけて
外道踊をやつたであらう
一寸清心丹でも
噛砕いて
疵口へつけたら
何うだと、
大分世の
中の
事に
気がついて
来たわ。
『「
愛ちやん!まァ
此處へお
出で、
用があるんだから
サ!」「
一寸お
入り、
乳母やも!
私が
歸つて
來るまで
鼠が
逃げ
出さないやうに、
此鼠穴を
番してお
居で」だけど』と
云つて
尚ほ
やんや/\と
喜ばれる
中から、
我戀は
細谷川の
丸木橋わたるにや
怕し
渡らねばと
謳ひかけしが、
何をか
思ひ
出したやうにあゝ
私は
一寸無禮をします、
御免なさいよとて
三味線を
置いて
立つに
誰が
目にも
見違へるわけのものではないが
図抜て
余り
大いから
一寸は
気がつかぬであつた、
何の
畠でも、
甚麼履歴のある
沼でも、
此位な
蛭はあらうとは
思はれぬ。
愛ちやんは
些とも
怪我をしませんでした、
一寸跳び
上つて
上を
見ましたが
頭の
上は
眞暗でした。
愛ちやんの
前には、も
一つ
長い
路があつて、
白兎がまだ
急いで
駈けて
行くのが
見えました。
やんややんやと喜ばれる中から、我恋は
細谷川の丸木橋わたるにや
怕し渡らねばと
謳ひかけしが、何をか思ひ出したやうにああ私は
一寸無礼をします、御免なさいよとて
三味線を置いて立つに
“一寸”の意味
《形容動詞》
一寸(ちょっと 別表記:鳥渡)
数量や程度がわずかであること。
《名詞》
一寸(いっすん)
一尺の十分の一。約3㎝。
ほんのわずかな物の例え。
(出典:Wiktionary)