一寸ちょつと)” の例文
「でも」と云つた、三千代は少し挨拶に困つた色を、ひたひの所へあらはして、一寸ちょつとしたを見たが、やがてほゝげた。それが薄赤くまつて居た。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
めるのをそとて、めしを食つて、かみを刈つて、九段のうへ一寸ちょつと寄つて、又帰りに新たくへ行つて見た。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
神田へたが、平岡の旅館へ寄る気はしなかつた。けれども二人ふたりの事が何だか気に掛る。ことに細君の事が気に掛る。ので一寸ちょつとかほした。夫婦はぜんならべてめしつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)