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一寸
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ちつと
ふりがな文庫
“
一寸
(
ちつと
)” の例文
寂光院の若い尼を主人公にして、其若い尼と四條で見た舞子とを姉妹にして趣向を立てたのだが筆が澁つて
一寸
(
ちつと
)
も運ばぬ。
俳諧師
(旧字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
平生
(
しよつちゆう
)
参りたいツて言ふんで御座いますよ、けれども
御存知
(
ごぞんじ
)
下ださいます通り家の
内外
(
うちそと
)
、忙しいもンですから、思ふばかりで
一寸
(
ちつと
)
も出られないので御座いますから、
嬢等
(
むすめども
)
にもネ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
草色
(
くさいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、海の色の
薔薇
(
ばら
)
の花、ああ
海
(
うみ
)
のあやしい
妖女
(
シレエヌ
)
の
臍
(
ほぞ
)
、
草色
(
くさいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、波に漂ふ不思議な
珠玉
(
しゆぎよく
)
、指が
一寸
(
ちつと
)
觸
(
さは
)
ると、おまへは唯の水になつてしまふ、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「でも姉さんは
一寸
(
ちつと
)
も
御変
(
おかはり
)
なさいませんがネ、私ツたら、カラ
最早
(
もう
)
仕様
(
しやう
)
が無いんですよ、芳子などに
始終
(
しよつちゆう
)
笑はれますの——何時の間に
斯
(
か
)
う年取つたかと、ほんとに驚いて仕舞ひますの」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
お花はランプの光
眩
(
まぶ
)
し
気
(
げ
)
に
面
(
かほ
)
を
背向
(
そむ
)
けつ「けれど、其のお嬢様など、お
幸福
(
しあはせ
)
ですわねエ、
其様
(
さう
)
した立派な方なら、
仮令
(
たとひ
)
浮き名が立たうが、
一寸
(
ちつと
)
も男の
耻辱
(
はぢ
)
にもなりや仕ませんもの——」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
“一寸”の意味
《形容動詞》
一寸(ちょっと 別表記:鳥渡)
数量や程度がわずかであること。
《名詞》
一寸(いっすん)
一尺の十分の一。約3㎝。
ほんのわずかな物の例え。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
寸
常用漢字
小6
部首:⼨
3画
“一寸”で始まる語句
一寸法師
一寸々々
一寸見
一寸角
一寸試
一寸前後
一寸位
一寸遁
一寸刻
一寸前