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柱
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はしら
ふりがな文庫
“
柱
(
はしら
)” の例文
いよいよ、お妃さまが
柱
(
はしら
)
にしばりつけられました。火がはやくも赤い
舌
(
した
)
をチョロチョロさせて、お妃さまの
着物
(
きもの
)
をなめはじめました。
十二人兄弟
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
と
親仁
(
おやぢ
)
が
喚
(
わめ
)
くと、
婦人
(
をんな
)
は
一寸
(
ちよいと
)
立
(
た
)
つて
白
(
しろ
)
い
爪
(
つま
)
さきをちよろちよろと
真黒
(
まツくろ
)
に
煤
(
すゝ
)
けた
太
(
ふと
)
い
柱
(
はしら
)
を
楯
(
たて
)
に
取
(
と
)
つて、
馬
(
うま
)
の
目
(
め
)
の
届
(
とゞ
)
かぬほどに
小隠
(
こがく
)
れた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
私
(
わたし
)
は、
町
(
まち
)
へわらじを
持
(
も
)
っていって
帰
(
かえ
)
りに
酒
(
さけ
)
を
買
(
か
)
おうと
思
(
おも
)
って、
徳利
(
とくり
)
を、
柱
(
はしら
)
にかけておいたのだ。」と、おじいさんはいいました。
こまどりと酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わが
國
(
くに
)
に
於
(
お
)
ける
三階建
(
さんがいだて
)
は
勿論
(
もちろん
)
、
二階建
(
にかいだて
)
も
大抵
(
たいてい
)
各階
(
かくかい
)
の
柱
(
はしら
)
が
床
(
とこ
)
の
部分
(
ぶぶん
)
に
於
(
おい
)
て
繼
(
つ
)
がれてある。
即
(
すなは
)
ち
通
(
とほ
)
し
柱
(
はしら
)
を
用
(
もち
)
ひないで
大神樂造
(
だいかぐらづく
)
りにしてある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
しかるに文政八酉の十二月、
例
(
れい
)
の如く薪を拾ひに出しに、物ありて
柱
(
はしら
)
のごとく浪に
漂
(
たゞよ
)
ふをみれば人の
頭
(
かしら
)
とみゆる物にて甚
兇悪
(
きやうあく
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
そして、とまるたびに、地上からまいあがるほこりの
柱
(
はしら
)
のようなものを
吸
(
す
)
い入れました。こうして、その雲はだんだん大きくなりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
その
村
(
むら
)
にも
伯父
(
をぢ
)
さんが
寄
(
よ
)
つて
挨拶
(
あいさつ
)
して
行
(
ゆ
)
く
家
(
うち
)
がありましたが、
入口
(
いりぐち
)
の
柱
(
はしら
)
のところに
繋
(
つな
)
がれて
居
(
ゐ
)
た
馬
(
うま
)
は
父
(
とう
)
さん
達
(
たち
)
の
方
(
はう
)
を
見
(
み
)
まして
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其れから
畳
(
たヽみ
)
の破れを新聞で張つた、
柱
(
はしら
)
の
歪
(
ゆが
)
んだ
居間
(
ゐま
)
を二つ
通
(
とほ
)
つて、横手の光琳の梅を書いた
古
(
ふる
)
ぼけた大きい
襖子
(
ふすま
)
を開けると十畳敷許の
内陣
(
ないぢん
)
の
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
その時
向
(
む
)
こう
岸
(
ぎし
)
ちかくの少し
下流
(
かりゅう
)
の方で、見えない天の川の水がぎらっと光って、
柱
(
はしら
)
のように高くはねあがり、どおとはげしい音がしました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
小屋をぬいた
炎
(
ほのお
)
の
柱
(
はしら
)
はボウーッとまっすぐに立って、
斬
(
き
)
りつ斬られつ、みだれあう黒い人かげの
点在
(
てんざい
)
を見せる
巨大
(
きょだい
)
な
篝火
(
かがりび
)
のごとく
燃
(
も
)
えている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
柱
(
はしら
)
はかたむいて、
家
(
うち
)
というのも
名
(
な
)
ばかりのひどいあばら
家
(
や
)
でしたから、
坊
(
ぼう
)
さんは二
度
(
ど
)
びっくりして、さすがにすぐとは中へ
入
(
はい
)
りかねていました。
安達が原
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
つぎには
柱
(
はしら
)
にかかっていた
帽子
(
ぼうし
)
が、きりきりとちゅうに
舞
(
ま
)
って、二、三
回転
(
かいてん
)
したかと思うと、矢のようにおかみさんの顔めがけてぶつかってきた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
また
別
(
べつ
)
の
先生方
(
せんせいがた
)
からお
聞
(
き
)
きになる
場合
(
ばあひ
)
がありませう。なほ
古
(
ふる
)
いお
寺
(
てら
)
のあつたところには、
瓦
(
かはら
)
のほかに
大
(
おほ
)
きな
柱
(
はしら
)
の
礎石
(
そせき
)
が
殘
(
のこ
)
つてゐることもあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「おつうとそれ、
返辭
(
へんじ
)
するもんだ」
小聲
(
こごゑ
)
でいつて
微
(
かすか
)
に
笑
(
わら
)
つた。
勘次
(
かんじ
)
は
怪訝
(
けげん
)
な
容子
(
ようす
)
をして
柱
(
はしら
)
の
陰
(
かげ
)
を
凝然
(
ぢつ
)
と
見
(
み
)
て
目
(
め
)
を
蹙
(
しか
)
めた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
いか
様
(
さま
)
古
(
ふる
)
い
建物
(
たてもの
)
と思はれて、
柱
(
はしら
)
に
寂
(
さび
)
がある。其代り
唐紙
(
からかみ
)
の
立附
(
たてつけ
)
が悪い。天井は真黒だ。
洋燈許
(
らんぷばかり
)
が当世に
光
(
ひか
)
つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
柱
(
はしら
)
にも、
古
(
ふる
)
い
苔
(
こけ
)
が
厚
(
あつ
)
く
蒸
(
む
)
して
居
(
お
)
り、それが
塵
(
ちり
)
一
(
ひと
)
つなき、
飽
(
あく
)
まで
浄
(
きよ
)
らかな
環境
(
かんきょう
)
としっくり
融
(
と
)
け
合
(
あ
)
って
居
(
お
)
りますので、
実
(
じつ
)
に
何
(
なん
)
ともいえぬ
落付
(
おちつ
)
きがありました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
この島はまたの名を
天一
(
あめひと
)
つ
柱
(
はしら
)
といいます。次に
對馬
(
つしま
)
をお生みになりました。またの名をアメノサデヨリ姫といいます。次に
佐渡
(
さど
)
の島をお生みになりました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
すると、機から十メートルばかりへだったところに、テントが、
柱
(
はしら
)
もしないで、雪のうえにひろげられていた。
氷河期の怪人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
みなの
者
(
もの
)
に
祝義
(
しうぎ
)
でも
遣
(
つか
)
はしませうとて
答
(
こた
)
へも
聞
(
き
)
かずずん/\と
引出
(
ひきいだ
)
すを、
客
(
きやく
)
は
柱
(
はしら
)
に
寄
(
より
)
かゝつて
眺
(
なが
)
めながら
小言
(
こゞと
)
もいはず、
諸事
(
しよじ
)
おまかせ申すと
寛大
(
かんだい
)
の
人
(
ひと
)
なり。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私
(
わたし
)
どもは
柱
(
はしら
)
や
障子
(
しやうじ
)
の
骨
(
ほね
)
の
黒
(
くろ
)
ずんだ
隔座敷
(
ざしき
)
へとほされた。
床
(
とこ
)
には
棕梠
(
しゆろ
)
をかいた
軸
(
ぢく
)
が
掛
(
かヽ
)
つてゐたのをおぼえてゐる。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
いつしかこれが
發達
(
はつたつ
)
して、
柱
(
はしら
)
を
建
(
た
)
てゝその
上
(
うへ
)
に三
角
(
かく
)
のバラツクを
載
(
の
)
せたのが
今日
(
こんにち
)
の
普通民家
(
ふつうみんか
)
の
原型
(
げんけい
)
である。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
三畳の方は茶の間になツてゐて、此處には
長火鉢
(
ながひばち
)
も
据
(
す
)
ゑてあれば、小さなねずみいらずと
安物
(
やすもの
)
の
茶棚
(
ちやだな
)
も並べてある。
柱
(
はしら
)
には種々なお札がベタ/\
粘付
(
はりつ
)
けてあツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
高手
(
たかて
)
小手
(
こて
)
に
縛
(
しば
)
りあげ傍らなる
柱
(
はしら
)
へ
縛
(
くゝ
)
り
着置
(
つけおき
)
ヤレ/\大騷ぎをしたりと云ながら其身は
臥寢
(
ふしど
)
に
入
(
いり
)
たりけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
なほ
人智
(
じんち
)
がいよ/\
發達
(
はつたつ
)
し
人口
(
じんこう
)
がどん/\
増
(
ま
)
すにつれて、
最後
(
さいご
)
には
奧山
(
おくやま
)
の
木
(
き
)
までも
伐
(
き
)
つて
家屋
(
かおく
)
、
橋梁
(
きようりよう
)
、
器具
(
きぐ
)
、
機械
(
きかい
)
、
汽車
(
きしや
)
、
電車
(
でんしや
)
、
鐵道
(
てつどう
)
の
枕木
(
まくらぎ
)
、
電信
(
でんしん
)
、
電話
(
でんわ
)
の
柱
(
はしら
)
といふように
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
その
近所
(
きんじょ
)
には
今
(
いま
)
でも
狐
(
きつね
)
や
狸
(
たぬき
)
がいるそうで、
冬
(
ふゆ
)
の
夜
(
よる
)
など、
人
(
ひと
)
が
便所
(
べんじょ
)
にゆくため
戸外
(
こがい
)
に
出
(
で
)
るときには、
戸
(
と
)
をあけるまえに、まず
丸太
(
まるた
)
をうちあわせたり、
柱
(
はしら
)
を
竹
(
たけ
)
でたたいたりして
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「もろもろの
薫物
(
かをりもの
)
をもて身をかをらせ、
煙
(
けむり
)
の
柱
(
はしら
)
のごとくして荒野より来たるものは誰ぞや」
乾あんず
(新字旧仮名)
/
片山広子
(著)
稍
(
こずえ
)
にのみ
一團
(
いちだん
)
の
葉
(
は
)
があつて、
幹
(
みき
)
は
丁度
(
ちやうど
)
天幕
(
てんまく
)
の
柱
(
はしら
)
のやうに、
數百間
(
すうひやくけん
)
四方
(
しほう
)
規則正
(
きそくたゞ
)
しく
並
(
なら
)
んで
居
(
を
)
る
奇妙
(
きめう
)
な
林
(
はやし
)
の
下
(
した
)
を
窬
(
くゞ
)
つたりして、
道
(
みち
)
の
一里半
(
いちりはん
)
も
歩
(
あゆ
)
んだと
思
(
おも
)
ふ
頃
(
ころ
)
、
一個
(
いつこ
)
の
泉
(
いづみ
)
の
傍
(
そば
)
へ
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
一
本
(
ぽん
)
づつ
眼
(
め
)
をくぎつて
行
(
ゆ
)
くプラットフォオムの
柱
(
はしら
)
、
置
(
お
)
き
忘
(
わす
)
れたやうな
運水車
(
うんすゐしや
)
、それから
車内
(
しやない
)
の
誰
(
たれ
)
かに
祝儀
(
しうぎ
)
の
禮
(
れい
)
を
云
(
い
)
つてゐる
赤帽
(
あかばう
)
——さう
云
(
い
)
ふすべては、
窓
(
まど
)
へ
吹
(
ふ
)
きつける
煤煙
(
ばいえん
)
の
中
(
なか
)
に
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
岩畳な彼を
容
(
い
)
るゝその家は、
基礎
(
どだい
)
を
切石
(
きりいし
)
にし、
柱
(
はしら
)
の数を多くし、屋根をトタンで
包
(
つつ
)
み、
縁
(
えん
)
を
欅
(
けやき
)
で張り、木造の
鬼
(
おに
)
の
窟
(
いわや
)
の如く岩畳である。彼に属する一切のものは、其
堅牢
(
けんろう
)
な意志の
発現
(
はつげん
)
である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
玄子
(
げんし
)
と
余
(
よ
)
とは
先
(
ま
)
づ
林
(
はやし
)
に
入
(
い
)
りて、
樹
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
を
折
(
を
)
り
來
(
きた
)
り、それを
柱
(
はしら
)
として
畑中
(
はたなか
)
に
立
(
た
)
て、
日避
(
ひよけ
)
の
布片
(
きれ
)
を
天幕
(
てんと
)
の
如
(
ごと
)
く
張
(
は
)
り、
豆
(
まめ
)
の
莖
(
くき
)
の
束
(
たば
)
にしてあるのを
借
(
か
)
り
來
(
きた
)
つて、
地
(
ち
)
に
置
(
お
)
き、
其上
(
そのうへ
)
に
布呂敷
(
ふろしき
)
シオルなど
敷
(
し
)
いて
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
掛け香のけむりひまなき
柱
(
はしら
)
をば白き錦につつませにけり
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
わたしはくづれてゆく肉體の
柱
(
はしら
)
をながめた。
定本青猫:01 定本青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
丹
(
に
)
の
柱
(
はしら
)
黄金甍
(
こがねいらか
)
の
端
(
つま
)
にして
寝陵
(
しんりよう
)
は見ゆ
円
(
まろ
)
き
枯山
(
からやま
)
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
見
(
み
)
ぞ
恍
(
ほ
)
くる
柱
(
はしら
)
がくれのたたずまひ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
柱
(
はしら
)
抱
(
だ
)
き
面
(
おもて
)
かくしぬ。
おもひで
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
柱
(
はしら
)
の
陰
(
かげ
)
に
身
(
み
)
をよせて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
しかるに文政八酉の十二月、
例
(
れい
)
の如く薪を拾ひに出しに、物ありて
柱
(
はしら
)
のごとく浪に
漂
(
たゞよ
)
ふをみれば人の
頭
(
かしら
)
とみゆる物にて甚
兇悪
(
きやうあく
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
下谷
(
したや
)
團子坂
(
だんござか
)
の
出店
(
でみせ
)
なり。
夏
(
なつ
)
は
屋根
(
やね
)
の
上
(
うへ
)
に
柱
(
はしら
)
を
建
(
た
)
て、
席
(
むしろ
)
を
敷
(
し
)
きて
客
(
きやく
)
を
招
(
せう
)
ず。
時々
(
とき/″\
)
夕立
(
ゆふだち
)
に
蕎麥
(
そば
)
を
攫
(
さら
)
はる、とおまけを
謂
(
い
)
はねば
不思議
(
ふしぎ
)
にならず。
神楽坂七不思議
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして、この
化
(
ば
)
け
物
(
もの
)
には、
幾本
(
いくほん
)
も
手
(
て
)
や
足
(
あし
)
があって、それがへびのように、
電信柱
(
でんしんばしら
)
や
街灯
(
がいとう
)
の
柱
(
はしら
)
に、まきついて、つめから
血
(
ち
)
がしたたっている。
天女とお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一體
(
いつたい
)
家屋
(
かおく
)
が
新
(
あたら
)
しい
間
(
あひだ
)
は
柱
(
はしら
)
と
横木
(
よこぎ
)
との
間
(
あひだ
)
を
締
(
し
)
めつけてゐる
楔
(
くさび
)
が
能
(
よ
)
く
利
(
き
)
いてゐるけれども、それが
段々
(
だん/″\
)
古
(
ふる
)
くなつて
來
(
く
)
ると、
次第
(
しだい
)
に
緩
(
ゆる
)
みが
出
(
で
)
て
來
(
く
)
る。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
博士
(
はかせ
)
は小さく
折
(
お
)
った
緑
(
みどり
)
いろの紙をジョバンニのポケットに入れました。そしてもうそのかたちは
天気輪
(
てんきりん
)
の
柱
(
はしら
)
の
向
(
む
)
こうに見えなくなっていました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼
(
かれ
)
は
少
(
すこ
)
しばかり
餘
(
あま
)
してあつた
蓄
(
たくは
)
へから
蝕
(
むしくひ
)
でも
何
(
なん
)
でも
柱
(
はしら
)
になる
木
(
き
)
やら
粟幹
(
あはがら
)
やらを
求
(
もと
)
めて、
家
(
いへ
)
の
横手
(
よこて
)
へ
小
(
ちひ
)
さな二
間
(
けん
)
四
方
(
はう
)
位
(
ぐらゐ
)
な
掘立小屋
(
ほつたてごや
)
を
建
(
た
)
てる
計畫
(
けいくわく
)
をした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
左の手に
蝋燭
(
ろふそく
)
を持つて兄の
背後
(
うしろ
)
に
廻
(
まは
)
つたが、
三筋
(
みすぢ
)
の
麻縄
(
あさなは
)
で後手に
縛
(
しば
)
つて
柱
(
はしら
)
に
括
(
くヽ
)
り附けた
手首
(
てくび
)
は血が
滲
(
にじ
)
んで居る。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
しかしその
小屋
(
こや
)
の
柱
(
はしら
)
だとか
屋根
(
やね
)
などは
朽
(
く
)
ちやすいもので
造
(
つく
)
つてあつたから、
今日
(
こんにち
)
ではまったく
遺
(
のこ
)
つてゐません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
それは
京都
(
きやうと
)
に
共通
(
きようつう
)
な
暗
(
くら
)
い
陰氣
(
いんき
)
な
作
(
つく
)
りの
上
(
うへ
)
に、
柱
(
はしら
)
や
格子
(
かうし
)
を
黒赤
(
くろあか
)
く
塗
(
ぬ
)
つて、わざと
古臭
(
ふるくさ
)
く
見
(
み
)
せた
狹
(
せま
)
い
貸家
(
かしや
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
竹童も、ハッとふとい
息
(
いき
)
をついた。まッくろな
煙
(
けむり
)
の
柱
(
はしら
)
が、もくもくと
宙天
(
ちゅうてん
)
におどりあがっているのを見る。……
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いよいよ、お
妃
(
きさき
)
さまは
柱
(
はしら
)
にしばりつけられました。やがて、そのまわりじゅうに火がもえだしました。
マリアの子ども
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
蟹寺博士は先頭に立って、
指図
(
さしず
)
をしていた。まずX線研究室の
扉
(
ドア
)
がひらかれ、その中に○○獣を閉じこめたセメント
柱
(
はしら
)
が搬びこまれた。室内は直ちに暗室にされた。
○○獣
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
たえず風に吹きさらされて、つやのでた黒い岩も見えます。水の
面
(
おもて
)
からまっすぐに
突
(
つ
)
きでてる岩の
柱
(
はしら
)
もあちこちにありますし、入口のせまい、暗い
洞窟
(
どうくつ
)
も見えます。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
このごろ
御所
(
ごしょ
)
の
建
(
た
)
て
替
(
か
)
えをやって、
天子
(
てんし
)
さまのお
休
(
やす
)
みになる
御殿
(
ごてん
)
の
柱
(
はしら
)
を
立
(
た
)
てた
時
(
とき
)
に、
大工
(
だいく
)
がそそっかしく、
東北
(
うしとら
)
の
隅
(
すみ
)
の
柱
(
はしら
)
の下に
蛇
(
へび
)
と
蛙
(
かえる
)
を
生
(
い
)
き
埋
(
う
)
めにしてしまったのだ。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
“柱”の解説
柱(はしら)は、材を垂直に立てて建築物の支え(ささえ)としたもの。
柱は建築物の構成要素となるほか、電柱や御柱など、それ自身が構築物(内部空間がないので建築物ではない)となっていることもある。
(出典:Wikipedia)
柱
常用漢字
小3
部首:⽊
9画
“柱”を含む語句
円柱
氷柱
支柱
磔柱
帆柱
脊柱
柱頭
柱石
柱列
電柱
角柱
人柱
水柱
門柱
一柱
標柱
柱廊
床柱
琴柱
火柱
...