“磔柱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はりつけばしら74.2%
はりつけ16.1%
はりき3.2%
たくちゆう3.2%
たっちゅう3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おきん母子、刑場の中へ歩み入る。舞台半回り、刑場の内部が見える。磔柱はりつけばしらが矢来に立てかけられている。五人の囚人、甚兵衛を
義民甚兵衛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「聞けば聞くほど未練な小冠者こかんじゃ! 磔柱はりつけに掛けるも槍のけがれ! よいわ、許してやるほどに、芳江を連れて立ち去りおろう!」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
罪を罪とも思わぬものに、天の罰が下ろうようはござらぬ。云わば、御主を磔柱はりきにかけた罪は、それがしひとりが負うたようなものでござる。
さまよえる猶太人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
供養の儀式聲樂を見聞き、磔柱たくちゆう鐵釘てつてい、長鎗などありがたき寶物を拜み得しなるべし。廣き十字街は人の頭の波打ちて、車は相倚りて隙間なき列をなせり。傖父さうふ少童には石像のだいいしぢ上れるあり。
あちらで伝うるはキリスト刑せられた時この草磔柱たっちゅうの真下に生えおり数滴の血を受けたから今はその葉に褐色の斑あると(フレンド『花および花譚フラワース・エンド・フラワーロワー』巻一、頁一九一)