“はりつけばしら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
磔柱60.5%
磔刑柱39.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
磔柱はりつけばしらは周囲の竹矢来たけやらいの上に、一際ひときわ高く十字を描いていた。彼は天を仰ぎながら、何度も高々と祈祷を唱えて、恐れげもなく非人ひにんやりを受けた。
じゅりあの・吉助 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
磔柱はりつけばしらの罪人が引廻しのさまをさせて頂き、路傍みちばたながら隠場所かくればしょの、この山崩れの窪溜くぼたまりへ参りまして、お難有ありがた責折檻せめせっかん苛責かしゃくを頂いた儀でござります。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
金箔きんぱくを押した磔刑柱はりつけばしらを馬の前に立てて上洛したのは此時の事で、それがしの花押かきはん鶺鴒せきれいの眼のたまは一月に三たび処をえまする、此の書面の花押はそれがしの致したるには無之これなく
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その間に当の罪人は、土壇場へ曳かれて行って馬から卸される、卸されたところに磔刑柱はりつけばしらが寝ている。下働きと非人と人足の都合六人が、罪人を取って抑えて、これを柱へ縛りつけようというのです。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)