そう)” の例文
なんとせんみち間違まちがへたり引返ひきかへしてとまた跡戻あともどり、大路おほぢいづれば小路こうぢらせ小路こうぢぬひては大路おほぢそう幾走いくそうてん幾轉いくてんたつゆきわだちのあとながひきてめぐりいづればまた以前いぜんみちなり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
小僧こぞう、来い。いまおれのとこのちょうざめの家に下男げなんがなくてこまっているとこだ。ごちそうしてやるから来い。」ったかと思うとタネリはもうしっかり犬神いぬがみ両足りょうあしをつかまれてちょぼんと立ち
サガレンと八月 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
余は是れ羈旅きりょの卒、牛馬のそう初尋寺次逢僧はじめてらをたづねついでそうにあひ庭前徘徊ていぜんにはいくわいし灯下談話とうかにだんわす、とあるので、羈旅牛馬の二句は在俗の時のことのようにも想われるが、庭前灯下の二句は何様どうも行脚修業中のこととも想われる。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)