“早鉦”の読み方と例文
読み方割合
はやがね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、蕭々しょうしょうたる平沙へいさよし彼方かなたにあたって、一すい犀笛さいぶえが聞えたと思うと、たちまち、早鉦はやがねや太鼓がけたたましく鳴りひびいた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを、ようやくの思いで、咽喉の奥に押しかえし、殊更ことさらかるい会釈えしゃくこたえて、その場を足早に立ち去った。しかし、彼女の心臓は、早鉦はやがねのように打ちつづけていた。
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼が馬をすすめると、右翼の夏侯淵かこうえん、左翼の曹仁は、共に早鉦はやがねを打ち鼓を鳴らして、その威風にさらに気勢を加えた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)