ぶけ)” の例文
半「本心の何のとってお前さんも疑ぐりぶけえ、わっちが本心の証拠には、山三郎が来たら手初めの奉公に、一番山三郎をだまかして見せましょう」
して来た男だよ。まあ、例えばさ、お前さんはこの俺に信心ぶけ母親おふくろがあったとは思うめえ、——この俺を見てね?
「なんてえ奥ぶけえ屋敷だろう。ここから見りゃ、まだ切支丹きりしたん屋敷の方がよッぽど歩きいいくれえだ」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああ! そうだよ! 手前てめえはそれに信心ぶけえ人間だったな。それなら自分の亭主や子供のためにならねえようなことはしめえな、そうだろな? そうとも、手前はしねえとも!」
己が怨みぶけえ人間でねえのがお前にゃ仕合せだ。だがそいつぁ己の流儀じゃなかったんだぞ。
頭ア打砕ぶっくだいても構わねえだ、われ恩を忘れたか、此の夏の取付とりつけに瓜畑へ這入へえって瓜イ盗んで、生埋にされる処を、うちの惣次郎が情けぶけえから助けて、く処もねえ者に羽織イ着せたり
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)