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深
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ぶか
ふりがな文庫
“
深
(
ぶか
)” の例文
なんでも、
青
(
あお
)
いかえるを
針
(
はり
)
につけて、どろ
深
(
ぶか
)
い
川
(
かわ
)
で、なまずを
釣
(
つ
)
り、
山
(
やま
)
から
流
(
なが
)
れてくる
早瀬
(
はやせ
)
では、あゆを
釣
(
つ
)
るのだという
話
(
はなし
)
でした。
都会はぜいたくだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
四日
続
(
つづ
)
けてかの女は来た。そのたんびにだんだん優しくも、
愛情
(
あいじょう
)
深
(
ぶか
)
くもなっていったが、やはりいくらかひかえ目にするところがあった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
それは人に
追
(
お
)
われて
逃
(
に
)
げ
場
(
ば
)
を
失
(
うしな
)
った
狐
(
きつね
)
が、ほかの
慈悲
(
じひ
)
深
(
ぶか
)
い
人間
(
にんげん
)
の
助
(
たす
)
けを
求
(
もと
)
めているのだということはすぐ
分
(
わ
)
かりました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
斯
(
か
)
ういふお
慈悲
(
なさけ
)
深
(
ぶか
)
い
旦那様
(
だんなさま
)
がおありなさるから、
八百膳
(
やほぜん
)
の
料理
(
れうり
)
を
無宿者
(
やどなし
)
に
下
(
くだ
)
されるのだ、お
礼
(
れい
)
を
申
(
まう
)
して
戴
(
いたゞ
)
けよ、お
膳
(
ぜん
)
で
戴
(
いたゞ
)
くことは、
最
(
も
)
う
汝
(
きさま
)
生涯
(
しやうがい
)
出来
(
でき
)
ないぞ。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ソログーブの
最大傑作
(
さいだいけっさく
)
は『
小悪魔
(
しょうあくま
)
』とされているが、われわれに
最
(
もっと
)
も
愛着
(
あいちゃく
)
を
感
(
かん
)
じさせる、
親
(
した
)
しみ
深
(
ぶか
)
い
作品
(
さくひん
)
は
短篇
(
たんぺん
)
、
殊
(
こと
)
に
少年少女
(
しょうねんしょうじょ
)
を
主題
(
しゅだい
)
にした
短篇小説
(
たんぺんしょうせつ
)
である。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
▼ もっと見る
「今夜こそは一生のお別れ、これを最後に、私は京大坂へでも参ります。無理な首尾をしても宵から夜中まで、いつもの場所で逢ってくれるように」とあわれ
深
(
ぶか
)
く
綴
(
つづ
)
ってあるのです。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大層嫌うな。……その
執拗
(
しつこ
)
い、
嫉妬
(
しっと
)
深
(
ぶか
)
いのに、
口説
(
くど
)
かれたらお前はどうする。」
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
甚だ孝心
深
(
ぶか
)
い男で、
巴里
(
パリイ
)
の下宿の屋根裏に住んで語学教師や
其
(
その
)
外の内職で自活し
乍
(
なが
)
ら毎週二度
田舎
(
ゐなか
)
の母親を
訪
(
と
)
ふのを
楽
(
たのし
)
みにして居る。ヌエ君と下宿の
門
(
かど
)
で別れて三人は自動車に乗つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
うたがい
深
(
ぶか
)
くておく
病
(
びょう
)
で、しまいには家じゅうのドアにも
窓
(
まど
)
にも、かぎをかけはじめたんだ。ぼくがどこからも
逃
(
に
)
げることができないようにしておいて、ピストルで
射
(
う
)
ちとろうとしたんだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
もちろん、まだどろぼうが貨車の中にぐずついていようとは思わなかったけれど、
用心
(
ようじん
)
のために、そばにあった
信号旗
(
しんごうき
)
のまいたのを、右手に持ち、左手にランプを高くさし上げて、用心
深
(
ぶか
)
く
進
(
すす
)
んだ。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
「
旦那様
(
だんなさま
)
はずいぶん
疑
(
うたぐ
)
り
深
(
ぶか
)
い
方
(
かた
)
ですね。それじゃ奥さんもさぞ——」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
静かにはひそめぬものか草
深
(
ぶか
)
にこもらふ子らが息の
粗
(
あら
)
らけさ
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「よっぽど
悋気
(
りんき
)
深
(
ぶか
)
い女だよ」と、妻は僕に陰口を言ったが
耽溺
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
彼
(
あ
)
のやうに
思
(
おぼ
)
しめして
御苦勞
(
ごくらう
)
なき
身
(
み
)
の
御苦勞
(
ごくらう
)
やら
我身
(
わがみ
)
新參
(
しんざん
)
の
勝手
(
かつて
)
も
知
(
し
)
らずお
手
(
て
)
もと
用
(
よう
)
のみ
勤
(
つと
)
めれば
出入
(
でいり
)
のお
人
(
ひと
)
多
(
おほ
)
くも
見知
(
みし
)
らず
想像
(
さうぞう
)
には
此人
(
このひと
)
かと
見
(
み
)
ゆるも
無
(
な
)
けれど
好
(
この
)
みは
人
(
ひと
)
の
心々
(
こゝろ/″\
)
何
(
なに
)
がお
氣
(
き
)
に
染
(
そみ
)
しやら
云
(
い
)
はで
思
(
おも
)
ふは
山吹
(
やまぶき
)
の
下
(
した
)
ゆく
水
(
みづ
)
のわき
返
(
かへ
)
りて
胸
(
むね
)
ぐるしさも
嘸
(
さぞ
)
なるべしお
愼
(
つゝし
)
み
深
(
ぶか
)
さは
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
考
(
かんが
)
え
深
(
ぶか
)
い、また
臆病
(
おくびょう
)
な
人
(
ひと
)
たちは、たとえその
準備
(
じゅんび
)
に
幾年
(
いくねん
)
費
(
つい
)
やされても十
分
(
ぶん
)
に
用意
(
ようい
)
をしてから、
遠
(
とお
)
い
幸福
(
こうふく
)
の
島
(
しま
)
に
渡
(
わた
)
ることを
相談
(
そうだん
)
しました。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
保名
(
やすな
)
は
情
(
なさ
)
け
深
(
ぶか
)
い
侍
(
さむらい
)
でしたから、かわいそうに
思
(
おも
)
って、
家来
(
けらい
)
にかつがせた
箱
(
はこ
)
の中に
狐
(
きつね
)
を
入
(
い
)
れて、かくまってやりました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
話
(
はなし
)
に
聞
(
き
)
いても、おしずは、そんなに
美
(
うつく
)
しい
女
(
おんな
)
ではなかったということです。けれど、
彼
(
かれ
)
には、やさしい、
美
(
うつく
)
しい、そして、
情
(
なさ
)
け
深
(
ぶか
)
い、
女
(
おんな
)
に
思
(
おも
)
われました。
愛は不思議なもの
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
宰相
(
さいしょう
)
は
大
(
たい
)
そう
情
(
なさ
)
け
深
(
ぶか
)
い人でしたから、
鉢
(
はち
)
かつぎがかわいそうな
姿
(
すがた
)
で、いちばんつらいふろ
番
(
ばん
)
のしごとをしているのを
見
(
み
)
て、いつも
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
に
思
(
おも
)
っていました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
かわいそうにと、おじいさんは、
思
(
おも
)
いました。
年
(
とし
)
をとると、すべてのことに
対
(
たい
)
して、
憫
(
あわ
)
れみ
深
(
ぶか
)
くなるものです。
二百十日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すると
山姥
(
やまうば
)
は
疑
(
うたが
)
い
深
(
ぶか
)
そうに、
鼻
(
はな
)
をくんくん
鳴
(
な
)
らして
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「あのしゅうねん
深
(
ぶか
)
い、おそろしいおばさんが、あんなに
苦
(
くる
)
しんだのを
見
(
み
)
たことがない。なんでも、
思
(
おも
)
いがけない
敵
(
てき
)
のために、ひどいけがをしたのですよ。」
なまずとあざみの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ばかな、
王
(
おう
)
さまだなあ。」と、
徳
(
とく
)
ちゃんが、
考
(
かんが
)
え
深
(
ぶか
)
そうに、いまの
話
(
はなし
)
を
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しながらいいました。
春の日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、いまは
大
(
おお
)
きく、そして、
考
(
かんが
)
え
深
(
ぶか
)
いりこうなねずみになりました。
無事
(
ぶじ
)
に
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
っているうちに、ここに、はからずも、ねずみにとって
困
(
こま
)
ったことが
起
(
お
)
こりました。
ねずみとバケツの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
賢
(
けん
)
一は、こうした
子供
(
こども
)
たちを
見
(
み
)
るにつけ、もはや、ときどきは、しぐれと
混
(
ま
)
じって
降
(
ふ
)
るであろう
故郷
(
こきょう
)
の
村
(
むら
)
に、
毎日
(
まいにち
)
学校
(
がっこう
)
へ
集
(
あつ
)
まってくる
親
(
した
)
しみ
深
(
ぶか
)
い
生徒
(
せいと
)
らの
姿
(
すがた
)
を
目
(
め
)
に
浮
(
う
)
かべました。
空晴れて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ありがたそうなお
顔
(
かお
)
をしていらっしゃる。」とか、「
慈悲
(
じひ
)
深
(
ぶか
)
いお
目
(
め
)
をしていらっしゃる。」とか、または、「なんとなく
神々
(
こうごう
)
しい。」とか、みんなが
仏像
(
ぶつぞう
)
の
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
っていいました。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
日
(
ひ
)
ごろから、この
娘
(
むすめ
)
はおとなしい、
情
(
なさ
)
け
深
(
ぶか
)
い、
優
(
やさ
)
しい
性質
(
せいしつ
)
のうえに、
急
(
きゅう
)
にこのように
美
(
うつく
)
しくなったものですから、
村
(
むら
)
の
人々
(
ひとびと
)
からはその
後
(
ご
)
ますますほめられ、
愛
(
あい
)
されたということであります。
夕焼け物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしの
小
(
ちい
)
さな
紫色
(
むらさきいろ
)
の
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
きますまでは、どうぞ
毎日
(
まいにち
)
のようにお
恵
(
めぐ
)
み
深
(
ぶか
)
い
光
(
ひかり
)
で
照
(
て
)
らしてくださいまし。わたしは、いまからその
場
(
ば
)
になって、また
毎日
(
まいにち
)
雨
(
あめ
)
の
降
(
ふ
)
るのが
気遣
(
きづか
)
わしゅうございます。
太陽とかわず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、めぐみ
深
(
ぶか
)
く、こぼれるようにてらす
太陽
(
たいよう
)
の
光
(
ひかり
)
と、さえずる
鳥
(
とり
)
の
声
(
こえ
)
と、
自然
(
しぜん
)
の
子
(
こ
)
たち、
子守歌
(
こもりうた
)
のようにささやく
風
(
かぜ
)
の
音
(
おと
)
より、この
平和
(
へいわ
)
の
世界
(
せかい
)
を、じゃまするものは、なかったのでした。
托児所のある村
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
の
晩方
(
ばんがた
)
のことでありました。この
感
(
かん
)
じ
深
(
ぶか
)
い
子供
(
こども
)
は
道
(
みち
)
の
上
(
うえ
)
にたたずんで、いつものように
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
を
飛
(
と
)
んでゆく
鳥
(
とり
)
をながめていました。もうあたりはだんだんと
暗
(
くら
)
くなりかけていました。
はてしなき世界
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
黒
(
くろ
)
んぼは
疑
(
うたが
)
い
深
(
ぶか
)
い
目
(
め
)
つきで、
娘
(
むすめ
)
をながめながらいいました。
港に着いた黒んぼ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これをきくと、わたしは、
情
(
なさ
)
け
深
(
ぶか
)
い
人
(
ひと
)
だと
思
(
おも
)
ったから
たましいは生きている
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
考
(
かんが
)
え
深
(
ぶか
)
い
顔
(
かお
)
つきをして
B
(
ビー
)
のいったことに
答
(
こた
)
えました。
がん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
深
常用漢字
小3
部首:⽔
11画
“深”を含む語句
深淵
深更
夜深
深々
執念深
深山
深川
深夜
深入
嫉妬深
深田
深慮
奥深
深谷
深碧
深山幽谷
深海
深緑
慈悲深
水深
...