“心々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こころごころ50.0%
こゝろ/″\50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
合ふさるさの気立けたたましく、肩相摩けんあひましてはきずつき、轂相撃こくあひうちては砕けぬべきをも覚えざるは、心々こころごころに今をかぎりあわて騒ぐ事ありて、不狂人も狂せるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あはれ一度ひとたびはこの紳士と組みて、世にめでたき宝石に咫尺しせきするの栄を得ばや、と彼等の心々こころごころこひねがはざるはまれなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かへて八重やへやおまへふことがあるはるにつきての花鳥はなどりくらべてなにきぞさてかはつたおたづそれ心々こゝろ/″\でも御坐ございませうが歸鴈きがんあはれにぞんじられますりとてはなことぞみやこはる
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
のやうにおぼしめして御苦勞ごくらうなき御苦勞ごくらうやら我身わがみ新參しんざん勝手かつてらずおもとようのみつとめれば出入でいりのおひとおほくも見知みしらず想像さうぞうには此人このひとかとゆるもけれどこのみはひと心々こゝろ/″\なにがおそみしやらはでおもふは山吹やまぶきしたゆくみづのわきかへりてむねぐるしさもさぞなるべしおつゝしぶかさは
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)