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御苦勞
「はゝあ。
寒山も
來てをられますか。それは
願つても
無い
事です。どうぞ
御苦勞序に
厨に
御案内を
願ひませう。」
乳母 ほんに、
御苦勞でござったが、ま、しまはッしゃれ/\。して
見ようもない「
事」になったのぢゃわいの。
昨日も
今日も
時雨の
空に、
田町の
姉より
頼みの
長胴着が
出來たれば、
暫時も
早う
重ねさせたき
親心、
御苦勞でも
學校まへの
一寸の
間に
持つて
行つて
呉れまいか、
定めて
花も
待つて
居ようほどに