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こゝろ/″\
かへて
八重やお
前に
問ふことがある
春につきての
花鳥で
比べて
見て
何が
好きぞ
扨も
變つたお
尋ね
夫は
心々でも
御坐いませうが
歸鴈が
憐れに
存じられます
左りとては
異なことぞ
都の
春を
彼のやうに
思しめして
御苦勞なき
身の
御苦勞やら
我身新參の
勝手も
知らずお
手もと
用のみ
勤めれば
出入のお
人多くも
見知らず
想像には
此人かと
見ゆるも
無けれど
好みは
人の
心々何がお
氣に
染しやら
云はで
思ふは
山吹の
下ゆく
水のわき
返りて
胸ぐるしさも
嘸なるべしお
愼み
深さは