“ふこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
巫蠱19.0%
浮誇14.3%
不辜14.3%
府庫14.3%
不孤4.8%
不虚4.8%
富庫4.8%
富戸4.8%
封戸4.8%
斑虎4.8%
枹鼓4.8%
4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
矜羯羅こんがらよりは制吒迦せいたかに近い、かかる如意使者は、欧州の巫蠱ふこ(ウィチクラフト)また人類学にいわゆるファミリアール(眷属鬼)の一種で、諸邦眷属鬼については
自己弁護はともすれば浮誇ふこにさえも流れる。それゆえ私は苦しむ。真実を愛するがゆえに私は苦しむ。
生きること作ること (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
てんの・善人ぜんにん報施はうしする、如何いかん(四九)盜跖たうせき(五〇)不辜ふこころし、(五一)ひとにくかんにし、(五二)暴戻恣睢ばうれいしきたうあつむることすうにん天下てんか横行わうかうせしが、つひじゆもつをはれり。
府庫ふこうちには蜀江しよくこうにしき呉均ごきんあや氷羅ひようら罽氈せん雪穀せつこく越絹ゑつけんあげかぞふべからず。わう、こゝにおい傲語がうごしていはく、われうらむらくは石崇せきそうざることを、石崇せきそうまたしからんと。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やがて現はれたるものを見れば文学雑誌はその名を『文芸界』と称し佐々醒雪さっさせいせつを主筆に平尾ひらお不孤ふこ草村くさむら北星ほくせい斎藤さいとう弔花ちょうかの諸子を編輯員とし巻首にはたしか広津柳浪ひろつりゅうろう泉鏡花いずみきょうからの新作を掲げたり。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
全く真実不虚ふこです。うそだといって疑う方がわるいのです。真理だ、ほんとうに疑うべからざる真理だとして、ただ信じ、これを実行すればよいのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
……祝朝奉しゅくちょうほうは、その身、土豪の長として、領下の民百姓の汗をしぼり取り、財を富庫ふこたしてぜいんでいますが、なおその欲望の底では官職の栄位を求めています。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いわゆる、負傭鶏犬ふようけいけんしょくに飽き、富戸ふこは子孫にり、書庫には万巻の書を蔵す、といったようなおもむきがあった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それで女三の宮は二品にほんの位にお上げられになって、得させられる封戸ふこの数も多くなり、いよいよはなやかなお身の上になったわけである。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
昼夜観音経を念ずると斑虎ふこに導かれ故郷へ還り得たと載す、智者大師の『観世音義疏かんぜおんぎそ』に晋の恵達、凶年に甘草かんぞう掘るとて餓えた羌人きょうじん群に捕われ、かの輩肥えた人からまず食うので達と一小児と残さる
しやうめいくるのにはすなは其家そのいへわすれ、ぐんのぞんで約束やくそくすればすなは其親そのしんわすれ、(一六)枹鼓ふこることきふなればすなは其身そのみわする。
殊に今双眼鏡の中に入って来たカルロ・ナイン嬢の姿を見ると一層この感をふこうしたのであった。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)